こんにちは、midoriです。
阪急電鉄は神戸線・宝塚線を中心にロングシート車両の比率が高いですが、クロスシート車両も走っています。
今回は2022年現在、乗車可能な阪急のクロスシート車をご紹介します。
当記事ではクロスシートの定義を「進行方向またはその逆方向に向いて設置されている座席」とします。
2022年現在阪急は乗車券の他に料金が必要となる列車は運行していないので、今回紹介する車両は全て乗車券のみで乗ることができますよ。
旅気分を味わいながら阪急に乗車したいという方はぜひ参考にしてみてください。
9300系(京都線)

9300系は2003年に登場し、現在阪急京都線で特急用車両の主力として活躍している3扉セミクロスシート車両です。

かつては後述する2扉クロスシート車両の6300系が特急の主力として活躍していましたが、特急の停車駅増加に伴い2扉では乗り降りに時間がかかってしまうため、居住性と乗り降りのしやすさを両立した車両として投入されました。

6300系と比べるとクロスシートの数は少ないですが、シートの幅や前後間隔が広くなっているため快適性は十分で、窓がかなり大きいので景色が見やすいのが魅力です。
最近は車内Wi-Fiも導入されてさらに便利になりましたね。
扉間の座席は転換クロスシートとなっており乗客が自由に転換することができますが、特急・通勤特急運用の場合は始発駅で車掌による一斉転換が行われることが多いです。
2021年現在阪急京都線特急の大部分はこの9300系運用となっているため、乗車チャンスは非常に多くなっています。
しかし先述したようにクロスシート部分が少ないため、進行方向を向いて前の人と向かい合わずに座りたい場合は始発駅から並んで乗車することをオススメします。
9300系車内の動画はこちらです(各駅停車の運用ですが)↓
6300系(嵐山線)

6300系は1975年に登場し、阪急京都線特急の看板車両として活躍してきましたが、2010年に本線定期運用から撤退した2扉クロスシート車両です。
2008年以降に8両編成→4両編成に変更して嵐山線への転用が始まり、2021年現在、通常ダイヤの嵐山線普通は原則6300系で運転されています。
特急運用時代は運転室前がロングシートとなっている以外は全席クロスシートでしたが、嵐山線向けに転用するにあたって車内リニューアルが行われました。
乗り降りのしやすさを考慮してロングシートの部分が増えた他、クロスシート部分も2+1列に変更されています。

座席は特急運用時代のものは撤去され9300系同様のものに変更されるなど内装は大きく変わりましたが、外観は変わっておらず、特急運用時代の面影を感じられます。
嵐山線は全区間乗っても乗車時間は約8分と短いですが、乗車チャンスは多いですし、嵐山は京都屈指の観光スポットなので旅行の際にでも乗ってみてはいかがでしょうか。
一部の8000系 神戸or宝塚寄り2両(神戸線・宝塚線系統)
神戸線・宝塚線で走っている8000系のうち、8002F~8007Fの計6編成は神戸または宝塚寄り2両がクロスシートになっています。
神戸線・宝塚線系統で定期運用されているクロスシート車はこの8000系8002F~8007Fだけです。
8002F~8007Fは1989年~1992年に製造され、神戸線では約30年ぶり(1959年の810系ロングシート化以来)、宝塚線では初のクロスシート車として導入されました。
神戸線・宝塚線はロングシート中心だったため、8000系のクロスシート設置は試験的要素が強く、梅田寄りに比べて混雑率が低めな神戸または宝塚寄り2両のみクロスシート車となっています。
しかし、神戸線・宝塚線は京都線に比べて距離や乗車時間が短いこともあり、乗り降りに時間がかかるクロスシートは乗客からの評判はあまり良くなかったようです。
8000系以降に登場した9000系、新1000系はオールロングシートとなり、神戸線・宝塚線では結局のところクロスシート車は普及しませんでした。
私個人としては8000系のクロスシートは座り心地が良いですし、ちょっとした旅情が味わえるので好きですけどね。
阪急8000系クロスシート車内の動画はこちらです↓
6300系 6354F 京とれいん(京都線)

2010年に特急運用から撤退し、廃車や嵐山線への転用が進んだ6300系ですが、6354Fは8両編成から6両編成に変更の上で観光車両「京とれいん」としてリニューアルされました。
2011年5月のダイヤ改正から土休日ダイヤの快速特急として定期運行を開始しました。
2021年現在は十三に停まらない快速特急Aとして土休日に1日3往復走っています。
6354F京とれいんは「和モダン」をコンセプトとして外装や内装のリニューアルが行われました。
目玉となるのは3・4号車です。

京町家風の車内にリニューアルされ、座席は半個室席で2+1列を基本としたボックスシートが並んでいるため、グループ客を中心に人気の区画となっています。
1・2号車、5・6号車はそれぞれ座席のデザインが変更されたものの、それ以外は特急運用に就いていた頃と大きく変わっていません。
クロスシートがずらりと並んでおり、かつての特急気分で旅を楽しむことができます。




9300系同様最近Wi-Fiが導入されて快適な旅を楽しめるようになりましたし、現在は後述する京とれいん雅洛が登場したことで以前より空いてきていますので、土休日に大阪~京都間を移動するという方は一度乗ってみてはいかがでしょうか。
6354F「京とれいん」運用 快速特急Aの乗車記録動画はこちらです↓
7000系 7006F 京とれいん雅洛(主に京都線)

「京とれいん雅洛」は、2代目の京とれいんとして7000系7006Fを改造して2019年に運行を開始しました。
2021年現在、土休日に1日4往復運行されています。
6354F京とれいんと異なり神宝線への入線も可能な仕様となっており、観光シーズンには嵐山~西宮北口間の直通特急として運転されることもあります。
かつては3扉車でしたが、観光車両としてリニューアルされるにあたり中央の扉が閉鎖されて2扉に変更されました。
皆様は、【 京とれいん 雅洛 】でしょうか? pic.twitter.com/YH4ycq3giz
— 阪急電鉄 【公式】 (@hankyu_ex) December 23, 2019
クロスシートは1、3、4、6号車に設置されています。

阪急7000系7006F 「京とれいん 雅洛」1号車車内
CC 表示-継承 4.0


阪急7000系7006F 「京とれいん 雅洛」6号車車内
CC 表示-継承 4.0
1・6号車はボックスシート主体で、3・4号車には1人がけの固定式クロスシートがあります。
3・4号車には窓を向いて座れるロングシートも設置されており、そちらも人気ですね。
私は3・4号車の1人がけ固定式クロスシートに数回乗りましたが、座席幅や前後間隔が広く有料列車のような快適さがありましたね。
9300系や6354F京とれいんと同様にWi-Fiも設置されたのも良いところです。
デビュー当初は話題性もあって大変混雑していましたが、1年以上が経過してだいぶ落ち着いてきているので、まだ乗ったことがないという方は是非一度乗ってみてはいかがでしょうか。
ロングシート部分も含めて様々な特徴の座席が配置されているので、何度でも乗りたくなる車両ですね。
まとめ
阪急ではクロスシート車両も比較的多く走っています。
機会がある方は乗ってみてはいかがでしょうか。
また現在阪急が導入を検討している有料座席はおそらくクロスシートとなると思いますので、そちらにも期待したいです。

今回は以上となります。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。