近鉄

【千鳥停車】阪神御影駅は特急停車駅だが快速急行は通過!その理由は?

こんにちは、midori80です。

今回は阪神電車の御影駅について取り上げます。

阪神御影駅の概要

Wikipediaより

阪神御影駅は、神戸市東灘区にある阪神本線の駅です。

阪神電車HPの路線図より。図の種別順は上から直通特急、阪神特急、区間特急、急行、区間急行(御影は通らず)、普通、快速急行

御影駅には阪神本線内の最上位種別に位置付けられている直通特急、特急も停車します。

現在使用されているホームは2面4線の構造となっており、直通特急または特急と普通の緩急接続が終日行われます。

駅前にはバスターミナルがあり六甲山(六甲ケーブル下)方面等へ向かうバスが発着している他、大型商業施設「御影クラッセ」があるなど賑わいを見せている駅です。

これだけ見れば特に変わった点のないと思われるかもしれませんが、御影駅には少し特徴的な要素があります。

特急停車駅だが快速急行は通過する

先程の路線図に掲載されている通りですが、阪神御影駅は直通特急・特急停車駅でありながらそれらより下位種別に位置付けられている快速急行が通過します。

阪神の快速急行の概要
  • 近鉄奈良線との直通運転を行っており、阪神なんば線を経由して主に阪神神戸三宮~近鉄奈良間で運転されている。
  • 阪神車両・近鉄車両どちらも運用に就く。

なぜ快速急行は御影駅を通過するのでしょうか?

快速急行が通過する主な理由

快速急行が御影駅を通過する理由として最も大きいのは「構造上の問題」です。

  1. 近鉄車両は阪神車両より車体長が長い。
  2. 阪神御影駅は急カーブ上に位置している。
  3. 阪神御影駅はホーム有効長が短く延伸もできない。

この3点により、停車しようとすると以下のような問題が生じます。

停車すると車両とホームの隙間が非常に広い箇所ができてしまう

1両あたりの車両の長さが阪神車両は約19mなのに対し、近鉄車両は約21mとなっています。

阪神御影駅のホームは急カーブ上に位置しているため、近鉄車両が停車しようとすると車両とホームの隙間が広く開きすぎてしまう箇所ができてしまいます。

阪神御影駅は元々阪神車両であってもカーブがきつい箇所では車両とホームの隙間が広く開いてしまう駅です。

御影駅2番線に停車する5001形普通。ホームと車両の間が広く開いている。

近鉄車両の場合は阪神車両よりもさらに隙間が広くなってしまうため、乗り降りに大変危険が生じます。

このため近鉄車両でも運転される快速急行は御影駅には物理的に停車できません。

阪神車両ならば停車可能ですが、阪神車両のみ停車とするとダイヤに大きな制約がかかってしまうため全列車通過としているのでしょう。

停車するとホームからはみ出てしまう

御影駅はホーム有効長が短く、近鉄の6両編成電車が停車するとホームからはみ出てしまいます。

ホームを延伸するスペースもないですし、近鉄は原則ドアカットを行わないため、長さの面でも制約があります。

また仮にホーム延伸やドアカットを行ったとしても、前述したホームとドアの隙間が広く開きすぎてしまうという問題があるためやはり停車はできません。

快速急行 運行の変遷

阪神なんば線開業前にも阪神本線では快速急行が運転されており、当時も阪神御影駅を通過していました。

阪神の快速急行は1983年から運転されていますが、過去から現在に至るまで御影駅に停車したことはありません。

しかし、快速急行の性質は変化が激しく、それに伴い御影通過の理由も変わってきています。

※ダイヤ変遷に関してはこちらのサイト様を参考にさせていただきました。→阪神電車ダイヤの変遷

梅田~三宮間の日中運転時代(1983年~1998年)

1983年~1998年まで、快速急行は主に日中に梅田~三宮間で運転されていました。

最も速かった頃の停車駅は<梅田>・野田・尼崎・甲子園・西宮・<三宮>。

当時特急が通過していた野田・尼崎・甲子園に停車する一方、特急が停車していた芦屋・御影を通過する「千鳥停車」の形です。

千鳥停車の最大の目的は列車ごとの乗車率を分散させて混雑緩和を図ることで、当時の快速急行もその目的で芦屋・御影を通過していたとされています。

後に運行時間帯の拡大や魚崎が停車駅に追加されるなどの変化はありましたが、ここまで常に芦屋・御影は通過していました。

梅田~三宮間でラッシュ時のみ運転していた時代(1998年~2009年)

1998年のダイヤ改正で直通特急が登場したことにより、快速急行は日中の運転がなくなり、朝ラッシュ時下り・夕ラッシュ時上下のみの運転となりました(後に夕ラッシュ時のみに縮小)。

なんば線開業直前である2009年時点の停車駅は、<梅田>・野田・尼崎・甲子園・今津・西宮・青木・岩屋・<三宮>。

かつてより停車駅数は増えたものの、この当時の特急停車駅である芦屋・魚崎・御影を通過していました。

この時期も西宮~三宮間では特急と全く異なる停車駅設定となっており、乗車率分散を目的に千鳥停車をしていたと言えます。

阪神なんば線開業以降(2009年~)

阪神なんば線開業以降は快速急行が梅田に乗り入れなくなり、ほとんどの列車が近鉄奈良~三宮間で運転されるようになった他、日中の運転も復活しました。

なんば線開業直後の阪神本線内快速急行停車駅は、<尼崎>・武庫川(一部)・甲子園・今津(一部)・西宮・芦屋・魚崎・<三宮>。

青木・岩屋が通過となり、芦屋・魚崎が停車駅に追加されたことで、日中については尼崎~西宮間が急行、西宮~三宮間が特急にそれぞれ近い種別となっています。

しかし千鳥停車の形自体は続いており、すでに述べたように特急停車駅の御影を通過する他、2020年には土休日の8両編成快速急行の運行が始まったことでホーム有効長の足りない芦屋も土休日に通過するようになりました。

現在は停車したくてもできないという理由が大きいと思われる

阪神電車の名物とも言われる千鳥停車ですが、かつてに比べて縮小傾向にあり、現在では基本的にシンプルなダイヤが組まれています。

このため仮に構造上の問題がなければ御影(&土休日の芦屋)には快速急行が停車しているのではないでしょうか。

千鳥停車の形にはなっているとはいえ、快速急行に関してはかつてのような乗降客分散目的の特急停車駅通過ではなく、停車したくてもできないというのが通過の大きな要因だと思われます。

御影は魚崎より乗降客数が少ないという見方もありますが、2018年のデータを見たところ、1人あたり魚崎が28670人、御影が27109人と誤差レベルです(参考:ハンドブック阪神 2018年版)。

他の年度も同じような数字であったため、御影の方が多くなってもおかしくないでしょう。

停車駅設定の正確な理由については関係者しか知り得ないので、推測に留まりますけどね。

御影駅通過シーンの見どころ

先述したように御影駅は急カーブ上に位置している上、ホーム幅が狭いため、快速急行はかなり速度を落として通過します。

このためカーブを通過する際に軋む音が聞こえます。

また快速急行は阪神・近鉄双方の車両で運転され、車種バリエーションも非常に豊富です。

こういった点から、ファン目線では御影駅の通過シーンは見どころが多いと思います。

阪神御影を通過する快速急行の動画はこちら

阪神御影駅を通過する快速急行の動画はこちらです。

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midori
関西在住の鉄道・旅行好きです。 YouTubeで主に鉄道動画を投稿しています。
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